長右衛門ファームは江戸時代から300年以上続く農家です。
現在は十八代目へとその技術と経験が引き継がれ、
更に様々な研究と試作を日々繰り返し行っております。


長右衛門ファームの
メロン栽培について
大規模にメロン生産を展開している農家が多くいる中、長右衛門ファームでは生産数を限定しメロンを作っております。それは、農薬だけに頼ることなく、自然の力や発酵、微生物、菌類、有機質などに着目し独自の農法にこだわりたいと考えたからです。
メロンは連作障害を避けるために、ウリ科の植物を4年間植えていない土が推奨されています。農薬の進歩により、土壌病害虫を無くすことで、毎年メロンを同じ場所で生産することも可能になりました。しかし、私たち長右衛門ファームは、農薬に頼ることなく作物を育てたいと考えます。メロンを作る農場を5か所に分けて、ウリ科の作物はメロンに限る輪作体制を整えました。
先祖から受け継いできた土地と、引き継がれてきた経験と技術、日々の研究と新たな試みによって、この体制を取ることが出来ることに私たちは誇りをもっております。
メロンの収穫量は減ってしまいますが、限られたメロンを丁寧に見て回り、細やかな水の管理、土づくりを徹底し、自信を持ってメロンをお届けしています。
収穫日には自然の力によって毎年異なり、大量生産ではないため、いつでも食べごろのメロンをご用意することは難しいですが、贈答品などお客様のご希望にできるだけ添えるようご対応いたしますので、ぜひ一度ご相談ください。

長右衛門ファームの土へのこだわり
「こだわりの土」で「人が生きる力となる野菜」をの理念で、私たちは土づくりにこだわっています。野菜が持つ力と魅力は人々に生きる力を与え、それは自然の恵みと土から与えられるものだと考えているからです。
私たち長右衛門ファームでは、この野菜の力を引き出すために、メロンの生産が終了した圃場には、ふすま・米ぬかを振りかけて、太陽の熱を利用した土壌還元消毒を行うことで、農薬だけに頼菜らない環境に優しい農業に努めています。

長右衛門ファームオリジナルの堆肥
長右衛門ファームは、メロンの輪作として無農薬によるベビーリーフの生産を行っています。無農薬で作ったベビーリーフを作る上で残った残渣を半年から1年かけて発酵させ、微生物や菌の餌として豚糞に混ぜ込むことでオリジナルの堆肥として、メロンの品質向上に貢献しています。この際の豚糞も鉾田産にこだわっています。有機発酵技術においても手を惜しまず、日々美味しさを研究しています。

メロンの品種
令和7年度のメロンは、レノンメロン、イバラキング、アールスメロンと限定して種を植え付けることとしました。
(自社での研究生産分は除く)
レノンメロン
「レノンメロン」は、糖度がありながらもサラリとした甘さ、口触りがとろりとしてなめらかで奥深い香りも特徴です。種の部分が小さく、皮の際の緑色部分が小さいため、可食部が肉厚で多くオレンジの果肉を十分に楽しむことが出来る品種です。日持ちも良いため、メロンの中では比較的長く食べごろ期間を楽しめるメロンが「レノンメロン」です。
彩りもきれいで、みずみずしさを持ちながらも果肉の水分(ドリップ)が出にくいため、切った後でも冷蔵庫に入れて鮮度を保ちやすく、アイスクリームやパフェなどに添えたりするのもおすすめです。大玉のため食べきれない場合は、果肉を小さくカットして冷凍すると一口シャーベットとして楽しめるほか、忙しい朝にスムージーにしても美味しく食べることが出来ます。

イバラキング
「イバラキング」は、味や香りのよい高級なアールスメロンを親に、10 年以上の歳月をかけ、400 通り以上の組み合わせの中から唯一選ばれ、2010 年に品種登録された茨城県オリジナル品種のメロンです。クセがなく口いっぱいに広がる爽やかな甘さと、なめらかな舌触り、きめの細やかな果肉が特徴です。大きめなサイズもポイントでメロンの中では日持ちも良いため贈答用にも喜ばれる品種です。茨城県でのみ生産され、形や網目形成が他のメロンより難しいメロンですが、その美味しさから人気があるメロンです。「せっかく茨城にきたなら、爽やかな甘さが特徴の茨城オリジナルメロンを食べてほしい」という思いから、本年度の青肉メロンとして採用いたしました。
果肉は鮮やかな黄緑色で、果汁がたっぷりなのも特徴で、まるで透き通っているような輝きを放つきめ細かい繊細な果肉をぜひ味わっていただければと思います。

アールスメロン(マスクメロン)
高級メロンとして揺るがない地位に君臨する「アールスメロン(マスクメロン)」
「アールスメロン」は、1株に1玉のみ。徹底した品質管理で良い実だけを選んで実らせる「一茎一果」というとても贅沢で手間ひまのかかる作り方をしています。また、 底まで美しいメロンとして成熟できるよう、地面から吊るして育てる栽培方法で育成します。その豊かで格別な甘さはもちろんのこと、たっぷりの果汁と芳醇で濃厚な味わいとなめらかな舌触りは「果物の王様」の名にふさわしいメロンです。長右衛門ファームでは、味はもちろんのこと、目で見てもその網目の美しさからも感動することが出来るとっておきの贈答用のメロンとして今年度「アールスメロン」を採用いたしました。
味もさることながら芳醇な香りが広がるのも特徴です。アールスメロンの別名・マスクメロンの「マスク」とは、フランス語で「ムスク=麝香(じゃこう)」の意味があります。その名の通り、ムスクのように豊かな甘い香りが魅力のメロンです。とろけるような舌触りと雑みのないすっきりとした甘さ、美しい網目もぜひお楽しみいただきたいギフトに人気のメロンです。芳醇で甘い香りと味わい、きれいな網目…見た目にも大変美しく選び抜かれた長右衛門ファームの「アールスメロン」をお届けいたします。




ミツバチとともに歩んできたメロン
長右衛門ファームは、代々ミツバチによる自然交配にこだわり、ミツバチとともにメロンの生産技術を高めてきました。
美味しいメロンができるために欠かせないこと、その一つがミツバチによる受粉です。
長右衛門ファームでは、 一粒一粒メロンの種を撒き、 太陽の力を借りた自家製の湯たんぽをハウスに巡らせ、大切に手塩にかけて苗を育てています。可愛い花が咲くまで育てても、受粉がされないと苗は実をつけることが出来ません。

もちろん人の手で一つひとつ受粉する方法やホルモン剤を使う方法もありますが、長右衛門ファームでは、 代々ミツバチの力を借り、 より自然に近い方法である 「ミツバチ交配」 にこだわり受粉作業を行っています。

ミツバチが花を訪れるのは、食料として花粉と蜜を集めるため。 メロンが育つのと同時にミツバチたちの幼虫も育っているのです。そのミツバチは、農薬の影響を大変受けやすいため、なるべく天然のものを使うなど様々な工夫をしています。
また、ミツバチの訪花活動は、気温が 18〜25℃の時に最も活発に行われるため、メロンの生育適温である昼間 25~28℃に合わせて、太陽の照り具合を常に気にしながら、毎日温度調整を細かく行います。

ミツバチの動きを見ながら、時には蜂蜜でミツバチに栄養を補い、ミツバチの助けを借りながらメロンの生育を見守っています。
ミツバチが健康に長く働ける環境を作ることで長右衛門ファームのメロンは、安心・安全で、芳醇で甘くとろける美味しいメロンが収穫できています。
